夏の着物の保管方法がわからないとお困りではないでしょうか。
着物を長く大切に使い続けるためには、良い保存状態を維持することが重要です。
本記事では夏の着物の保管方法、そして保管グッズやすぐに実践できる収納アイデアを紹介します。
着物の保管の仕方に悩んでいる方は、ぜひ最後までご覧ください。
※掲載商品以外にも、種類やカラーなどのご要望があればお問い合わせにてご相談ください
※「ソメトオリのブログをみた」とお問い合わせいただけると照会がはやくなります
夏こそ着物管理が重要な理由
日本の夏は湿度・温度がともに高いため、着物の管理を怠ると、虫食い被害や形崩れといった影響を受けて着物が劣化しやすくなります。
そのため、夏が近づいているのなら、着物管理に注意を向けてください。
夏の着物管理がいかに重要なのか、詳しく紹介します。
直射日光で日に焼ける
着物を日の当たる場所に放置すると、紫外線の影響で色あせてしまいます。
なぜなら紫外線が着物の染料に含まれる色素を破壊してしまうからです。
一度色あせすると着物の見栄えが悪くなるほか、色が濃い場所・薄い場所がまだらになり、おしゃれに着こなせなくなります。
とくに青色の染料は色あせやすいため、乾燥させたいからと日の当たる場所に長時間放置するのはおすすめしません。
高級な着物であっても劣化するため、窓際などに着物をかけるのはNGだと覚えておきましょう。
湿気でカビが生えやすくなる
着物は湿気を吸収しやすい絹や麻といった天然繊維でできているため、湿気が多い環境ではカビが繁殖しやすくなることに注意してください。
カビは性質上、温度・湿度が高く、通気性が悪い環境を好みます。
とくに日本の夏は温度・湿度がともに高いので、カビにとっては繁殖しやすい環境です。
「風通しが悪いジメジメとした場所に着物を保管する」というように、夏の環境下で着物を放置すると、カビが発生しやすくなるので注意しましょう。
虫食いの跡ができる
夏になると虫が屋内に侵入して、着物を食い荒らすリスクが高まることに注意してください。
例えば次のような虫は、着物に使われている繊維に虫食い跡をつくります。
- ヒメマルカツオブシムシ
- ヒメカツオブシムシ
- イガ
- コイガ
また保管場所の湿度が高いと、虫が活発になり虫食いのリスクが増してしまうため、着物に虫食いの跡を残さないように、正しい着物管理の知識を身に付けましょう。
夏におすすめの着物管理方法
夏におすすめの着物管理方法を紹介します。
すぐに実践できる方法ばかりですので、大切な着物を守る参考にしてみてください。
日が当たらず風通しの良い場所に保管する
直射日光や湿気は着物にとって天敵ですので、着物を日が当たらず風通しの良い場所で保管してください。
例えば、次のような保管方法がおすすめです。
- 障子のある部屋など日陰ができやすい場所に保管する
- 晴れた日・乾燥した日にタンスの蓋を開けておく
- たまにタンスから出して、風通しの良い部屋で数時間放置しておく
上記の中でもおすすめなのが、自宅の北側・南側にある部屋であり、かつ窓を開けると風が入る部屋に保管することです。
風通しが悪い場合には空調設備を利用して、室内の空気を循環するだけでも問題ありません。
使い終わったら十分に湿気を飛ばす
着終わった着物をすぐにタンスに片付けるのはNGです。
使い終わった着物は湿気や汗を含んでいるためそのままタンスにしまうと、カビが発生しやすくなります。
着物に含まれた湿気を十分に飛ばしたいなら、日が当たらず風通しの良い場所に着物を干す「陰干し」がおすすめです。
陰干しをすると、着物に含まれている湿気が飛び、カビの発生を抑えられます。
大切な着物を守るためにも、収納する前には陰干しを忘れないようにしてください。
クリーニングに出す
着物についた汗や化粧汚れ、皮脂汚れは、カビや変色といった問題を引き起こすため、タンスに片付ける前にクリーニングに出しましょう。
クリーニングに出せば、プロのクリーニング師が着物の種類に合わせて汚れをキレイに取り除いてくれます。
着物の洗浄・乾燥、形を整えるなどの処理を任せられるため、自分で選択できない後片付けができないと不安なら、クリーニングに出してから片付けるのがおすすめです。
着物に対応しているクリーニングサービスも多いので、一度ネットで対応店舗を調べてみてはいかがでしょうか。
夏におすすめの着物保管グッズ5選
夏におすすめの着物保管グッズを5つ厳選して紹介します。
誰でも簡単に入手できるものばかりです。ぜひ参考にしてみてください。
着物収納ケース
着物収納ケースは、着物を長持ちさせる専用の収納ケースです。
着物収納ケースにはそれぞれタイプと特徴があるので、わかりやすくまとめました。
タイプ | 特徴 |
---|---|
ボックスタイプ | 長期間保管する場合に適しており、蓋付きで積み重ねできます。 |
引き出しタイプ | 使用頻度が高い着物におすすめです。取り出ししやすいのが特徴です。 |
桐製 | 防虫効果と通気性が良いのが特徴です。 |
プラスチック製 | 軽くて扱い易いのが特徴です。また湿度を通しません。 |
布製 | 軽くて通気性が良く、保管スペースをとらないのが特徴です。 |
値段は高くなりますが、おすすめは桐製の着物収納ケースです。
防虫効果と通気性が優れているため、夏の長期間保存にも向いています。
予算に余裕がある方は桐製の着物収納ケースを検討してみてはいかがでしょうか。
たとう紙
たとう紙とは着物や帯を包んで保管する紙のことです。
主に和紙で作られている場合が多く、通気性が良く着物の保管に適しています。
以下に効果をまとめたので、参考にしてみてください。
- 除湿
- ホコリ・汚れからの保護
- シワ防止
最近ではネットショッピングでも簡単に手に入ります。
手軽に始められる保管方法なので、たとう紙の利用を検討してみてください。
除湿シート
除湿シートは着物を湿気から守り、カビや悪臭の発生を防いでくれるアイテムです。
最近はシリカゲルを使用した除湿シートが人気であり、高湿度の場合には水分と多く吸収し低湿度の場合には水分を放出する性質をもつ優れものです。
また、経済的にも優しく繰り返し使えるタイプも販売されています。
ECサイトでは、価格やサイズ、機能が異なる様々な除湿シートが販売されているため気になる方はチェックしてみてください。
防虫シート
防虫シートは着物を虫の被害から守るための便利グッズです。
置くだけで簡単に防虫効果を付与できるため、虫食い被害にお悩みなら購入してみてください。
ただし防虫シートを使用する際は、直接着物に触れないように気を付けましょう。
防虫シートの成分が原因で変色するおそれがあると言われています。
また、匂いつきの防虫シートの使用も避けましょう。
着物に防虫シートの匂いが付着すると、においが落ちにくくなります。
除菌スプレー
除菌スプレーは、着物に付着したウイルスの繁殖を防止する便利グッズです。
着物の表面に付着した細菌やウイルスを減少させられることはもちろん、衛生面の観点から次のシーズンに向けて気持ちよく収納できます。
ただし、シルクやウール、金箔・銀箔加工があるデリケートな着物への使用は注意してください。
素材がデリケートな着物は水性のシミに弱いため、除菌スプレーを使用するとシミや縮みを引き起こすかもしれません。
安全のためにも、除菌スプレーを使用する場合には、着物の素材を確認してから使用しましょう。
まとめ
本記事では、夏の着物の保管方法を紹介しました。
夏は着物にとってリスクの高い季節であり、長く大切に使い続けるためにも保管方法が重要です。
また収納アイデアやおすすめの保管グッズを紹介しましたが、すぐに実践できるものを厳選しました。
誰でも明日から簡単に実践できる方法ばかりですので、ぜひ本記事を参考に夏に向けて着物を保管する準備を進めてみてください。
※掲載商品以外にも、種類やカラーなどのご要望があればお問い合わせにてご相談ください
※「ソメトオリのブログをみた」とお問い合わせいただけると照会がはやくなります